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Democratic People's Republic of Korea Tour Report

平壌市内観光 万景台 mangyongdai the 2nd day

 朝食はバイキング形式だった(以後ずっと)、なぜか牛肉が多いと思ったのは気のせいだろうか。
 いよいよ今日から本格的な観光が始まる。ツアーバスに、ビデオカメラマンが乗り込んできた。我々を撮影して、最終日にビデオを販売するためだ。ツアーでは良くあることだが、驚いている人がいたのには驚いた。

 バスは途中遊園地の脇を通った、「'また'来たときには寄ってみてください!」、だが「俺たちに'また'はない」のだ。そして最初の訪問先である万景台へ向かった。我々のバスは地元の人達が歩いているところもどんどん走って行ってしまい降りて歩くことは殆どない。
 金日成主席の生家は貧しかったと説明されたが、礼を失しないためにか綺麗に復元されていた。例の壷もこれだけ黒く、他の壷には異常は認められなかったので象徴のため置かれているものと思われた。
 我々のツアーは、なから隔離された形で進行するが、出会う人達の刺すような視線が痛い。

地下鉄 交通事情 人民交通保安員

 ツアーでは復興駅から次の栄光駅まで地下鉄に乗ることができる。観光客はこの2駅の区間だけしか乗れないようだが、警備上の問題でもあるのだろうか。路線図は駅構内の壁にあり下の赤いスイッチを押すと経路が光る。改札は自動改札機にコインを直接入れる、カードの人は上部のスロットに通していた。切符の自動販売機はない。(清涼飲料水、タバコ等の自動販売機も市内、ホテルでも見かけたことはなかった。)

 有名なエスカレータで降りると駅のホームだ、天井にはシャンデリアがあり、宮殿のようだ。車両は、箱根の登山鉄道のようで結構可愛い。車両は指定されたが、ホームや車両には地元の人達もいて、はしゃぎまわる我々を見て、勝ち誇ったような表情のおばちゃんも
 車両は数分間隔で運行されていて結構利用客も多いようにみえた。女性駅保安員と写真を撮り出す人達もいたが、特定の人に集中していて少しまずいぞ。

 市街地での輸送機関としては、路面電車、トロリーバス、バスが走っているが、郊外へ行くのにはトラックが活躍しているようだ。職場への送迎なのかOL風の女性や作業着姿の人達が荷台に乗っていたりする。トラックはかなり古く軍用車、あるいはそれを転用したもので故障も多いようだ、ボンネットを開けて修理中なのもよく見かけた。
 大きな交差点には信号機はあるが稼動はしていない、女性人民交通保安員が交通整理をしていた。交通整理のパフォーマンスは観光客向けではないと思うが、きびきびしていて思わず見入ってしまう。乗用車はベンツ、BMW、アウディが走っているが、大衆車はあまり見かけなかった。
 また、アジアでは大活躍のバイクは全然走っていない、自転車もほとんど見かけない、よくみると買い物カゴに登録番号のようなものが貼り付けてある。道路にはセンターラインがなく(一部を除く)、横断歩道、横断歩道橋、ガードレールもない、そのせいか街はスッキリして見えた。

万寿台 チュチェ思想塔 凱旋門 mansudai

 金日成主席像 夜はライトアップされ、目が光ります(ウソです)。監視員から「ここで同じポーズをとる人はいません!」と釘をさされた。その巨大さは足元でお辞儀をしている人たちと比べるとよくわかる。磨かれて表面はピカピカだ。像のポーズの由来について訊ねたが、なぜか長考に入ってしまい、思ったような返事が返ってこない。このような像のポーズと向きには何か意図があるように思われるのだが。
 ここでは、我々も代表の献花と全員での一礼をした。

 チュチェ思想塔 たいまつ状の建築物で先端には炎を模したイルミネーションがあり、その直下は展望台になっている。展望台にはガラスはなくベランダ状なので、天気が良ければ市内展望には絶好の条件を提供する。塔身が細いので何だか不安だが展望台は全然揺れなかった。

金日成主席像
足元にあるのは献花

チュチェ思想塔

 柳京ホテル(チュチェ思想塔から) 北朝鮮製のバベルの塔。これはモニュメントではなくホテルだが、竣工したんだか、してないんだか良くわからない。他のモニュメントが立派で輝いているのに対しホテルが廃墟だというのは皮肉な話だ。このホテルは見て見ぬフリをするのが観光客のマナーであるかもしれないが、チュチェ思想塔、テレビ電波塔、このホテルで平壌市内での自分の大体の位置が想像できる。
 メーデースタジアム(チュチェ思想塔から) 大同江の中洲、綾羅島に建設された多目的競技場。アリラン祭典メイン会場であり15万人収容するという巨大な施設だ。ここからだとパラシュートを模したといわれる構造がわかる。内部の様子はマスゲームの項目参照のこと。

柳京ホテル

5.1メーデースタジアム

 朝鮮労働党創建記念塔 金鎚は労働者、鎌は農民、筆はインテリを象徴するという。筆は書道の筆よりも絵筆(芸術家)の方がより相応しいと思えた。すべては芸術的動機からと考えると、あらゆることがジグゾーパズルのようにぴったりと当てはまるではないか。芸術的完成こそが究極の目的なのだ、政治も経済も社会も。優れた芸術家にありがちなことが国家レベルで起きているのか。じゃんけんの方がもっと良かったかもしれない。
 凱旋門 モニュメントの中ではあまり評価が高くない。パリの凱旋門との相似や、北朝鮮らしいひねりがないせいか?珍しく西欧系と思われる観光客がいたが、彼らはいったい何しにきたのか(きっと観光に違いない)。観光客は中国人が圧倒的に多いようだ。

朝鮮労働党創建記念塔

凱旋門

万景台学生少年宮殿 mangyongdai

 学生少年宮殿では放課後の課外授業として市内の子供が通い習い事する。この施設だけで各種芸能、技術、運動の設備が揃っている。習い事といっても専門学校のようで趣味でやっているようではない。地方にもあるようだがこの万景台学生少年宮殿がその頂点に立ち、各地から優秀な生徒が集められているようだ。当然レベルは非常に高い

 やらせだ、やりすぎだとの意見もあるが、日本でも親のエゴや見栄のために子供に無理強いをするのはよくあることではないか。ただ泣きそうな子もいてやや心苦しい。宝だ王様だといっても結局どこでも子供の扱いは同じようなものなのか、程度問題だが。

 しかし授業参観は芸能・音楽系が多く私の専門なので結構楽しい。強い印象を受けるのは、子供たちの独特のポーズ、表情だ、これは伝統的なものなのだろうか。歌舞伎の見えを切るに近い、いや違う。人により好き嫌いもあるようだが、私は好きだ。

 授業参観後、施設内のホールで生徒の発表会を鑑賞する。裏方からすべて生徒の手になるという内容は、学芸会ではなく質の高い公演だ、あまりの素晴らしさに、最後まで飽きることなく楽しめた。だがしかし・・・
 アイドル歌手、グループとかいうジャンルはないのだろうか(誰に聞いてるんだ?)。 これは北朝鮮の課題だ、日本との文化交流にはこれが欠かせない。そのためには個々人の個性が大事なのは言うまでもない。写真はモーニング娘の北朝鮮版だと思います。いや違う。

観光バス スタッフ

 ツアーのスタッフはプロの仕事をしていた。アリランツアーのバス事故の話を事前に新聞で読んでいたので、やや不安もあったが、ドライバーは安全運転で安心して乗っていられた。バスは日本製で(一部日本語表示が残っている)市内を走っている路線バス等に比べると格段に程度が良い。

 日本語を駆使し我々と実際に接する案内員は、超エリートに違いない。いかにもインテリ風の優男で、接遇、知識、情報、臨機応変な対応等、現地お任せ案内員評論家の私からみて高く評価できる。 しかし、ハードなツアースケジュールや、平均的日本人と必ずしもシンクロしているとも思えない我々との仕事は、案内員にとっては肉体的にも精神的にも非常にストレスが多いものであることは容易に想像できる。鋭い質問をするツアーメンバーに「何もそんなことまで聞かなくても・・・。」とむしろ案内員に同情してしまう私であった(ストックホルム症候群か?)。カメラマン、監視員もモチロンそれぞれいい仕事してました。(^^;)
 我々の発する次元の低い、或いは見当はずれの質問にも案内員は「このクダラナイ質問には、何か別の意図があるに違いない。」、「彼らは私がこの質問には別の意図があるに違いないと思っていると思っているのではないか。」、我々も「案内員はこの質問には何か別の意図があるに違いないと思っていると我々が思っていると思っているのではないか・・・。」と。かくして、複雑に膨張し混迷度を深めた日朝の思惑を積みながらもバスは次の目的地を目指して走り続けた。だが、しかし、徴兵制がないというのは本当なのだろうか?

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